「給料以外の副収入があれば毎月のやり繰りが楽になるのに」と、本業以外の仕事でお金稼ぎを考えたことがある会社員は多いと思います。
但し、就業規則へ副業禁止を記す会社は多く、「ブログで稼いでも副業がバレて会社をクビになるのでは?」との不安から、副業ブログを躊躇する人もいることでしょう。
逆に、「バレなきゃ関係ないし、誰にも言わなければブログの副業が会社にバレるわけがない」と強気の姿勢で臨む方もいることでしょう。
そこで今回は、「副業禁止の会社員がブログ収入を稼いでも本当に大丈夫なのか?」について、色々解説を進めていきたいと思います。
ブログの副業で得られるメリット
ブログでお金を稼ぐ方法は色々ありますが、ブロガーの多くが取り組んでいる手法はアフィリエイトのようなネットビジネスで広告収入を手にするやり方だと思います。
ブログで広告収入を稼ぐには、多くの読者からアクセスしてもらうことが必要になり、その為には、それ相応のブログの作り込みが求められます。
したがって、ブログの副業と言っても簡単にできるわけではなく、作業を進める為の知識や技術とブログが反響を呼ぶまでの時間が必要となるのです。
但し、向上心と継続力があれば特別難しい取り組みではなく、ノウハウを学び作業を進める毎に自分の成長が確実に感じ取れますし、成果も必ず現れるようになってきます。
ブログの副業で得られるものはお金だけではありません。
簡単ではない取り組みを諦めることなく継続し、常にクオリティーと効率化を高める工夫を凝らして学ぶ姿勢を崩さない事で、幾つものメリットを得る事が出来るのです。
- 独学の為のリサーチ能力が高まる
- ブログ構築でWEB知識が高まる
- 失敗を乗り越える対応力が身に付く
- 作業を継続して成果を待つ忍耐力が身に付く
- 記事作成で高度な文章力が身に付く
- 読み書きを繰り返すことで理解力と伝達能力が高まる
- 目標管理とプロセス管理が身に付く
- ブログ収入で生活が楽になる
以上のようなメリットの他にも、ブログのテーマに沿った特定のジャンルの高い専門知識を身に付ける事になります。
ブログ作成は地道な作業の連続ではありますが、自分の好きなジャンルをテーマとして選択することで楽しみながら続けることができますし、何よりも好きな事がお金に代わる喜びは大きいと思います。
本気でブログの副業へ取り組んでいけば、早ければ月5万円程度の収入は3ヵ月で、遅くとも半年から1年の間に必ず実現できると思います。
ブログの副業で確定申告が必要になるケース
会社員の場合には、給料から所得税が自動的に天引きされる源泉徴収の仕組みがとられますが、本業での所得以外にブログで収入が発生した場合(アフィリエイトなどの広告収入の場合)には、雑所得か事業所得として区分されることになります。
副業としてのブログ収入で確定申告が必要となるケースは年間20万円を超える時で、それ以下の場合には申告は必要ありません。(会社勤めなどをしていない専業の場合は、38万円以下の所得は確定申告の必要がありません。)
因みに、所得には以下のような種類があります。
- 事業所得
- 不動産所得
- 配当所得
- 給与所得
- 譲渡所得
- 一時所得
- 雑所得
例えば、本業以外にアルバイトなどで副業をした場合には給与所得に該当しますので、年間20万円以下の収入でも確定申告の義務が発生することがあります。
もしブログ以外で副業をお考えの方は、しっかりと所得に合ったルールの確認が必要になります。
所得と収入の違いを理解して適切に確定申告を行う
在宅で行う副業の多くは、雑所得か事業所得に該当すると思います。
確定申告をする義務があるのは、総収入から経費を差し引いた金額が20万円を超える場合です。
例えば、ブログアフィリエイトなどの収入として年間50万円の売上があったとしても、レンタルサーバー代やドメイン代、その他にパソコンなどの機材代や取材費など、諸々の経費が30万円を超えて所得が20万円以下になった場合には確定申告の必要はありません。
ブログを副業として始めた場合には、本気度が高い人ほど初期投資にしっかりとお金を掛けたり、費用対効果を考えながら必要なアイテムへお金を掛けたりすることも多くなります。
経費と思われる出費がある場合には、しっかりと所得金額を算出して確認するようにしましょう。
会社に副業がバレる原因は確定申告?
確定申告によって副業が会社にバレてしまうケースがあります。
前年度の所得に応じた住民税は「特別徴収」と言う形で勤務する会社側へ請求され、会社側はそれを一括で納付しています。
特別徴収の納税額は自動的に会社へ通知され、会社は住民税を12分割して社員の給与から毎月差し引いています。
この請求される住民税の金額が、通常会社で支払うべき金額以上に誤差が発生した場合に、副業の存在がバレてしまうケースが発生するのです。
この状態を防ぐには、住民税を「普通徴収」にする手続きを行い、自らが納付する形態にする必要があります。
これらの対応については各自治体によって違いがある為、会社にバレずに副業をしたい人は税務署へ問い合わせしてみると良いでしょう。
会社に副業がバレたら首になるの?
先ず、前提として注意しておきたいことは、会社に副業がバレないようにする為に、相応の所得があるにも拘らず確定申告をしない事は絶対に許されないと言うことです。
副業は就業規則に対する会社との取り決めに対する違反ですが脱税は犯罪です。
副業の為に犯罪を犯すような過ちが無いように、くれぐれも注意して下さい。
そして、本題の「会社に副業がバレたら首になるの?」ですが、確証があるわけではないものの、「副業=クビ」は考えにくいと思います。
過去の労働関係に関する判例を確認すると、会社の勤務時間以外は労働者の自由な時間であり、基本的に副業や兼業は禁止できないとあります。
- 労働者は、労働契約によって定められた労働時間にのみ労務に服するのが原則であり、就業時間外は本来労働者の自由な時間であることから、就業規則で兼業・二重就職を全面的に禁止することは、特別な場合を除き、許されない。
- 労働者の兼業・二重就職は、その程度や態様によっては、会社に対する労務提供に支障が生じることや、会社の対外的信用や体面を傷つける場合がありうるので、労働者の兼業について会社の承諾を必要とする就業規則の規定を設けることは不当ではない。
- 就業規則において兼業・二重就職を許可制としている場合、無許可の兼業それ自体が企業秩序を阻害する行為として懲戒事由となりうるが、基本的には、労務提供や事業運営、または会社の信用・評価に実質的に支障が生じるおそれのある場合に限り、懲戒の対象となる。
つまりは「本業に差支えがある副業でなければ、両立は会社員の自由」「もし就業規則に副業禁止の項目があるなら、できる事なら許可をもらった方がベスト」と、このような解釈で良いと思います。
また、ブログの副業などは会社にバレ難い事は確かですし、バレたとしてもブログを作っていたことでクビになるとは到底思えません。
更に、許可を申請したら簡単に承認してもらえるのではないかと思います。
もし、就業規則の事が原因で副業を躊躇しているのであれば、是非、このような判例なども参考にしてみて下さい。
これからは副業や兼業を推進する流れが強くなる
会社員の副業における現実は「会社には話していない」このような方が大半を占めると思います。
そして、その理由は会社に副業がバレるバレない以前に、「話すのが面倒」これが圧倒的に多いのではないでしょうか。
特に、ブログの副業などは、誰もが手探りの状態で始めるわけで、「ブログで本当にお金が稼げるようになるのか?」と不透明な部分を多く抱えながらのスタートでしょうから、この段階で「私の副業はブログ」と自信満々で言える人は少ないと思います。
あれやこれや考えるよりも、先ずは、ノウハウをしっかり学びながらチャレンジしてみる事が優先されるようにも思います。
また、副業や兼業に対する日本国内の考え方は、これから大きく変化していくものと思われます。
政府は「働き方改革」で、「社員の副業や兼業を認める方針」を推進していくと発表しています。
現状では、8割以上の企業が副業や兼業を就業規則で禁止しているそうですが、この政府の発信によって今後大きく流れが変わり、「副業・兼業の解禁」へ急激に動き出すことも期待できるのです。
多くの日本企業では、終身雇用や年功序列などの維持は不可能とされ、既に制度の崩壊状態にあると言っていいでしょう。
自分の将来を安定させる為にも、可能性を拡大させる為にも、副業への取り組みはプラスになる事が多くあります。
政府の後押しが確認された今、今まで躊躇してきた方も副業をもう一度検討するチャンスではないかと思います。
まとめ
会社員が副業をする為の知識として、就業規則との兼ね合いや確定申告の必要性を解説させてもらいました。
会社の規則に従順な方にとっては、色々役立つ情報も確認できたのではないかと思います。
厚生労働省では「働き方改革」の一環として「柔軟な働き方」について、各界の有識者を集いとても前向きな検討を進めています。
在宅ワークや副業・兼業もその検討材料に該当し、私達の稼ぎ方は今後さらに選択肢が増していく事が期待できます。
その選択肢にしっかりと対応でき、そして十分に活用できるように、今から副業への取り組みにチャレンジしてスキルを磨いておくことは、とても大切であり、今後必ず役立つ時が来ると思います。