サイト・ブログ制作でWordPressを使うなら、利用必須と言えるプラグインが幾つかある中で、All in One SEO Packはその1つであり、初心者にもおすすめで重要度も非常に高いと言えます。
ここでは、この必須プラグインであるAll in One SEO Packの概要と設定方法について詳しく解説していきます。
All in One SEO Packとは
All in One SEO Packは、WordPressのSEO対策に関する設定を総合的に管理できるプラグインで、初心者でも簡単に設定することができます。
無料で利用でき、多機能で多くのWordPressユーザーがインストールしている人気プラグインです。
検索エンジンのクローラーから認識してもらう為の設定や、検索結果に表示される内容の最適化もでき増す。
その他にも機能は多彩で、複数のプラグインを導入することなく、All in One SEO PackでSEO対策に必要な取り組みを幾つもカバーする事が可能です。
All in One SEO Packのインストール方法
【1】先ずは、WordPress管理画面の「プラグイン⇒新規追加」をクリックして、右上段の入力欄へ「All in One SEO Pack」と入力して検索します。
【2】検索結果に「All in One SEO Pack」が表示されますので、「今すぐインストール」をクリックして、インストール終了後に「有効化」をクリックします。
これで、All in One SEO Packのインストールは完了になります。
All in One SEO Packの設定方法
一般設定
インストールが完了しましたら、先ず、サイト全体のSEOに関わる「一般設定」を進めていきます。
【1】WordPress管理画面の「All in One SEO Pack⇒一般設定」をクリックします。
【2】設定画面へ移動しましたら、「一般設定」欄の項目を下図のように設定して、「設定の更新」をクリックします。
- Canonical URL
この項目にチェックしておくことで、自動でCanonicalタグへ挿入してくれます。
重複コンテンツと判断されることを防ぐ効果がありますので、必ずチェックを入れましょう。
- ページネイションをCanonical URLsにしない
ページネイションとは、ページ送りの事を指します。
この項目をチェックしておくことで、アーカイブや検索結果などの分割表示されるページのCanonical URLを1ページ目のURLに統一します。
こちらも重複コンテンツと判断されることを防ぐ効果がありますので、チェックを推奨します。
- Schema.org マークアップを使用
この項目にチェックすることで、schema.orgに対応したコードを出力して、出力内容が検索結果に表示されます。
検索エンジンへサイトの情報を伝えやすくなりますので、チェックを推奨します。
ホームページ設定
次は、サイト・ブログのタイトルとディスクリプションの設定を行います。
ディスクリプションとは、SEO対策の際に使用されるタグで、検索エンジンの検索結果画面に表示させる文章になり、WEBサイト(または個別ページ)の内容を要約した説明を検索エンジンへ伝える意味があります。
【1】設定画面の「ホームページ設定」欄にある「ホームタイトル」と「ホームディスクリプション」へ入力をして「設定と更新」をクリックします。
【2】検索結果では、それぞれが下図のように表示されるようになります。
タイトル設定
こちらでは、検索結果に表示される各ページのタイトルについて設定できます。
設定を有効にすると記事タイトルの書き換えを行うことができます。
ただ、現在は検索結果のページに表示されるタイトルは、Googleが自動調節を行う仕様になっていますので、「無効」にチェックを入れて「設定を更新」して下さい。
カスタム投稿タイプ設定
カスタム投稿タイプ設定は、「投稿」と「固定ページ」以外に独自にカスタムした投稿タイプを意味しており、WordPressの機能における特徴の1つでもあります。
ここでは、カスタム投稿のSEO対策を行う為の設定をします。
カスタム投稿をする予定の有無に関わらず、設定しておくことでいつでも対応できますので、下図のようにチェックして「設定を更新」して下さい。
表示設定
表示設定では、「All in One SEO Pack」によるSEO設定メニューの表示・非表示や表示場所を設定します。
WordPress管理画面の「投稿一覧」「固定ページ一覧」などの画面で、SEO設定メニューを表示するか非表示にするかを決めるものです。
「投稿」と「固定ページ」には最低限チェックを入れておきましょう。
その他の項目は、専門知識を用いてサイト作成上必要であると判断した場合を除いては、チェックの必要はありません。
ウェブマスター認証
ウェブマスター認証は、検索結果に関する分析ツールの認証を行う項目です。
Google・Bing・Pinterestの3種類について認証できるようになっていてますので、「Google ウェブマスターツール」は必ず設定し、「Bing Web マスターセンター」と「Pinterest のサイト検証」は必要に応じて設定して下さい。
ここでは、「Google ウェブマスターツール」の設定について解説します。
【1】All in One SEO Packの中で表示されている「Google ウェブマスターツール」は旧名称で、現在は「Google Search Console」になっています。
先ずは、「Google Search Console」への登録と認証が必要になりますので、手順を紹介していきます。
「Google Search Console」へアクセスして、Googleアカウントでログインします。
もし、Googleアカウントをお持ちでない場合には、今後サイト運営をしていく上で、本件以外にも必ず必要性が出てきますので、作成するようにしましょう。
ログインに成功しましたら、WEBサイトのURLを入力して「プロパティを追加」をクリックします。
【2】URLを入力して進めると、下図の画面が表示されますので、「別の方法」タブを選択して、「HTMLタグ」にチェックを入れます。
表示されるタグのcontent属性の値(” “に囲まれている部分)をコピーします。
【3】WordPress管理画面にある「All in One SEO Pack」の設定に戻り、コピーしたcontent属性の値を「Google ウェブマスターツール」の入力欄へ貼り付けて「設定を更新」をクリックします。
【4】再度「Google Search Console」の画面へ戻り、下段にある「確認」をクリックします。
【5】確認ボタンを押して、下図のようなメッセージが表示されれば認証成功です。
以上で、ウェブマスター認証における「Google ウェブマスターツール」の設定は完了です。
Google設定
こちらの項目では、Google関連の設定ができます。
中でも、必須項目はGoogle Analyticsの設定です。
前提としてGoogle Analyticsのアカウント作成が必要になりますので、未作成の方はGoogleアカウントでGoogle Analyticsへアクセスして、ログイン後に「お申し込み」をクリックして下さい。
【1】先ず、Google AnalyticsとWordPressを連携する為のトラッキングIDの取得が必要となります。
必要情報を入力したら、画面下部の「トラッキングIDの取得」のボタンをクリックして下さい。
【2】トラッキングIDが表示されますので、「UA-」から始まる文字列をコピーして下さい。
【3】WordPress管理画面にある「Google設定」欄に戻り、「GoogleアナリティクスID」へ先ほどのコピーした文字列を貼り付けて、「設定を更新」ボタンをクリックして下さい。
設定の更新が完了した時点より、Google AnalyticsとWordPressの連携が開始されます。
Noindex設定
noindexとは、検索上で登録させたくないページを設定する機能です。
通常の投稿記事や固定ページは、検索エンジンのクローラーからしっかりと認識してもらう必要がありますが、コンタクトフォームなどの特に認識を必要としないページについては、この「Noindex設定」でnoindexの指定をすることができます。
noindexにするページは、運営するWEBサイトによっても異なりますが、一般的には「投稿」「固定ページ」以外はチェックを入れても問題ありません。
クローラーからの認識が必要ないページをnoindex指定することで、重要性の高いページの露出増加が期待できます。
各チェック項目は、下図のような設定を推奨します。
詳細設定
詳細設定では、特に利用しない機能は設定の必要はありません。
ここでは2つの項目に対して設定していきます。
- ディスクリプションを自動生成
ディスクリプションは、「ホームページ設定」でも説明しましたが、SEO対策の際に使用されるタグで、検索エンジンの検索結果画面に表示させる文章になり、WEBサイト(または個別ページ)の内容を要約した説明を検索エンジンへ伝える意味があります。
こちらの項目をチェックすることにより、記事本文からテキストを自動的に取得して、ディスクリプションのメタタグが生成されるようになります。
WordPressのデフォルト状態やテーマによっては、ディスクリプションのメタタグは自動生成されないた為、チェックを入れておくことをおすすめします。
- ページ区切り付きページの説明を削除
こちらの項目をチェックすることにより、アーカイブや検索結果のページ、またはページ送りが含まれる記事など、分割表示される2ページ目以降からディスクリプションのメタタグを削除します。
こちらもチェックを入れることをおすすめします。
キーワード設定
現在、Googleの検索エンジンはメタキーワードを検索結果の順位付けの条件に使用していない為、「無効」の設定を推奨します。
XML サイトマップの設定
続いて、XMLサイトマップの設定を行います。
XMLサイトマップとは、Webサイト内にどのようなカテゴリやページがあるのかを検索エンジンに伝える機能です。
【1】先ず、WordPress管理画面にある「All in One SEO Pack⇒機能管理」をクリックすると、機能管理画面へ「XMLサイトマップ」のリンクが表示されますので、こちらをクリックします。
【2】「All in One SEO Pack」のメニュー欄に「XMLサイトマップ」が追加されますので、こちらをクリックします。
XMLサイトマップ
XMLサイトマップの各項目が表示されますので、先ずは、上段にある「XMLサイトマップ」の設定を行います。
下図のように設定して、「サイトマップを更新」ボタンをクリックして下さい。
追加ページ
こちらは、特に指定が無い場合にはデフォルトのままで大丈夫です。
除外項目
こちらでは、XMLマップに含めないカテゴリやページの指定ができます。
「除外カテゴリー」の「未分類」へチェックして、「サイトマップを更新」ボタンをクリックして下さい。
優先順位/頻度
「優先順位」と「頻度」の項目については、自動的に計算されて設定される為、「上書きしない」のままで問題ありません。
XMLサイトマップの確認
次は、実際に生成されたサイトマップを確認します。
WordPress管理画面にある「All in One SEO Pack⇒XMLサイトマップ」と進めて、表示される「サイトマップを表示」をクリックします。
検索エンジン用に作成されている為、記載内容が分からなくても、作成されていることが確認できれば問題ありません。
XMLサイトマップの登録
サイトマップはGoogle Search Consoleへ登録する事によって、検索エンジンに巡回されるようになり、クローラーの状況を把握できるようになります。
Google Search Consoleから生成したサイトマップの送信をする事で、インデックスを少しでも早めることができます。
【1】先ず、Google Search Consoleへログインして、画面右部分のメニューから「クロール」を選択、そして「サイトマップ」をクリックします。
サイトマップの画面が表示されたら、画面右上段の「サイトマップの追加/テスト」ボタンをクリックして下さい。
【2】入力ボックスが表示されますので、サイトマップのファイル名を入力して「送信」ボタンをクリックします。
これでXMLサイトマップの登録が完了になります。
ソーシャルメディアの設定
「All in One SEO Pack」には、ソーシャルメディア用のメタタグを自動生成する機能があります。
ソーシャルメディアのアカウントを運用している場合は、この機能を活用してソーシャルメディアでの拡散に役立てることができます。
【1】WordPress管理画面にある「All in One SEO Pack⇒機能管理」をクリックすると、機能管理画面へ「ソーシャルメディア」のリンクが表示されますので、こちらをクリックします。
【2】「All in One SEO Pack」のメニュー欄に「ソーシャルメディア」が追加されますので、こちらをクリックします。
ホームページ設定
こちらでは、WEBサイトのタイトルやトップページがシェアされた時の画像を設定します。
デフォルト状態では、「ホームタイトル」と「ホームのディスクリプション」も表示されますが、一般設定の「ホームページ設定」でのタイトルとディスクリプションを使用しますので、「AIOSEO の Title と Description を使用する」へチェックを入れて下さい。
チェックを入れると、「ホームタイトル」と「ホームのディスクリプション」の項目が非表示になります。
更に、下図を参考に設定を進めて下さい。
画像設定
こちらでは、記事がシェアされた時の初期設定画像を設定できます。
下図を参考に設定を進めて下さい。
ソーシャルプロフィールリンク
こちらは、各SNSのプロフィールに関する設定ができます。
連携したいSNSがあれば、設定をしておきましょう。
下図を参考に設定を進めて下さい。
Facebook設定
Facebookで「いいね!」された際のOGP設定を行います。
OGPとは、Open Graph protocol」の略称で、FacebookやTwitterなどのSNSで記事をシェアされた際に、そのページの「タイトル」「URL」「概要」「アイキャッチ画像」を正しく表示させる仕組みです。
SNSからの拡散で多くのユーザーに記事を見てもらう為には、大切な設定の1つと言えます。
こちらでは、Facebookページを運用している場合、または個人でホームページ・ブログを開設していてFacebookアカウントを公表しても構わない場合に設定を行います。
Facebookページがない、或は、アカウントを公表したくないなどで、Facebookに関する設定が必要ない場合は、この設定はスキップしても構いません。
設定が必要な方は、下図を参考に設定を進めて下さい。
Twitter設定
こちらでは、Twitterでつぶやきがリツイートされた時に表示される、画像や文章の設定ができます。
下図を参考に設定を進めて下さい。
以上で、ソーシャルメディアの設定は完了です。
まとめ
「All in One SEO Pack」の設定項目は、WordPressのプラグインの中でも特に多い方なので、設定には少々時間が掛かりますが、項目が多いだけで難しいものではありません。
「All in One SEO Pack」は、SEO対策を総合的に管理できる、優れたプラグインです。
WEBサイトの最適化の為に、多くのユーザーに利用されているわけですが、WordPressを利用する初心者の方で、まだSEOに関する知識も乏しいと言う方にこそ、利用をおすすめします。
設定に手間は掛かりますが、今後のSEOの効果に大きく関係してくる要因になりますので、手間を惜しまず取り組みましょう。